- 2010-01-06 (水) 9:24
- 人魚のすみか
携帯電話を機種変更したいなあ、と、ずっと思ってて。
プライベートじゃなく、仕事用のケータイ。
(ずいぶん前から携帯は2台分けるようにしてる……気分的にそれが落ち着くし、とんでもないことをやらかそうとする客は、やっぱりいるし)
でも、ちょっと考えて、
機種変じゃなく新規にして、電話番号もメールアドレスも全部変えてしまおう、と決めた。
ストーカーに遭ってるわけでも、迷惑メールが来るわけでもないけれど、変えてしまおう。
仕事用の携帯はプライベートの物ほどは触らないから、あまり気にしたことがなかったけど、新しく買ってきたほうを少し使っただけで、長い時間が経ったことが よくわかった。画面は広くて繊細だし、カメラの写りがあまりにもきれい。ていうか「有機ELだからきれいですよ!」って言われても!!
自分で、アドレス帳のデータをを移す。
わたしはあまり、お客さんとアドレスを交換するのに積極的な方ではないと思う。営業かけるのも下手なので、すでに気に入って来てくれる人のうち安全そうな相手と、なんとも断りきれずまあいいやと教えた相手と、そのくらい。
それでも、使わなくなったアドレスを消す習慣がなかったので、100件くらい登録されていた。
よく見たら半分はお店の事務所やドライバーさんの連絡先だったけど、それにしたって、いま目を閉じて思い浮かべることのできるお客さんの顔なんて、がんばったって20人もいないと思うのに。
ひとつずつ見ていくと、たしかに思い出す。
なんとなく来なくなって、特にそれを気にも止めなかった人。いちばん多い。
黙ってお店を移って、それっきりの人。
転勤で、会えなくなった人。
恋人や奥さんができて、遊びを卒業した人。
わたしへの思い入れが強くなってきて、耐えられなくて、いろいろな方法で終わりにした人。
バイバイ。
残ったのは16人だった。
そのうち3人は、いまはもうほとんど接客することはないけれど、どこか友達のような関係が残って、たまにメールしたりするような人。
だから、わたしが「お客さん」として残したのは、13人。
うん。
これ以上は、管理できないだろうなあ。
アタマの中と携帯の中のメモリが一緒になって、それは思っていた以上にスッキリとした気持ちだった。
仕事に対する気持ちの中のどこかが、軽くなったような気がした。
想像する。
晴れた日に、どこかの川原で草野球をしている13人の男。年齢も職業もばらばらで、ここでは名前もない、きっと現実には出会うことのないひとたち。
わたしの姿を見つけて、おはよーございまーすと笑う。しっかりやれよーと声を上げるわたしは、お茶を運んでいる。荷物からはおにぎりが出てくるかもしれない。
だって監督兼マネージャーだから。
それぞれの家や次の場所へ行くために去る人もいれば、どこからともなくやってきて、新しく加わる人もいるだろう。みんな自由だ。夢のように透明に、あらわれては消える。なにも言わずに笑顔で迎えて、送り出す。わたしだけは、日が暮れるまでこの川原にいる。
ちゃんと捕れよとか足おっそいなぁとかからかいながら、お日様の高さを気にしながら。
あとどのくらい、みんなで遊べるかな?
それまで、だれもケガをしないよう、楽しそうな声が途切れないよう、ここから見ている。
おにぎりは全部おかかだけどな(わたしがスキだから)。
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コメント (Close):3
- hiro 10-01-31 (日) 11:26
- 本当に毎回楽しみにしています。 ぜひもう少し多く書いてくださいね いろいろなことへの配慮がとても素晴らしいと思っています せめて週イチでの更新をよろしく(笑)
- 椎名こゆり* 10-02-01 (月) 5:20
-
す、すみません。
申し訳ないです。でもありがとうございます。しかしすみません。
すべてが架空の話なら毎日でも書けるんですが、 そうではないので、記憶が思い出になりさらに物語になるのをボンヤリ待っているとこんなありさまです。
あと、正直、仕事をした日は別のお客さんや別の仕事について思い出すのがお腹いっぱいで難しかったりもします(これは、別のチン子、と読んでもらってかまわないです)。バランスの取り方が、まだ身に付いていないようです。
なので、どうしても、焦らしプレイ、が得意になることをお許しください。 でもできるだけ、書けるようがんばります。
コメントをくれてありがとう。 今週ちょっと書こうかな(言ってしまう作戦)。 - 椎名こゆり* 10-03-04 (木) 14:11
- ↑「言ってしまう作戦」が全く無効であることをお見せしてしまいました。なんてこった。おまえの今週は一ヶ月か!!といいたいですよね。

